♯04 消せない過去

 
自分の気持ちとしては、ゼロから吉川メソッドで働きたい!
 
そんな気持ちだった。でも現実はそうはいかない。
 
すでに裏切ってしまった過去があり、何かを隠すために必死な自分。素直に受け入れられないことで、仕事での成長は滞っていた。
 
あの頃はほぼ毎日のように女性スタッフに怒られていた気がする。
 
だから、サンドバッグと言われていた。叩いても叩いても響かない。自分でもどうすれば良いかわからなかった。
 
ただただ現状が過ぎていくのを待つような…。

本当の自分が知られるよりは、怒られているだけの方がましだった。
 
でも、現状から抜け出したいからもがいた。何か変えられることはないか。
 
僕はまだ「中林ジム」から完全なフェードアウトはしていなかった。友人Rからも止められていたし、Tさんからもアドバイザーとして必要だから、籍は残しておくように言われていた。
 
ここはきっぱり切らないといけないと思い、友人Rに言った。「誘っておいて悪いけど、俺は吉川メソッドに戻る。Tさんにも言うよ。」
 
Rは止めた。「ここで一緒に働こうよ!マジ勿体ないって。」
 
とにかく、ここにいてはいけないと思ったから感情的になって、Rには辞めると伝えた。
 
その後に、Tさんにも吉川メソッドに戻ることを伝えて、手続きをすることになった。
 
そして、「中林ジム」とは完全に繋がりを絶つことにした。
 

 
それから一ヶ月くらい経ったときだろうか。
 
相変わらず女性スタッフに怒られていたが、その日は違った。ある言葉を言われたときに、ものすごく考えさせられた。
 
「そんなんじゃ一生嘘つきだよ!」
 
一生嘘つき。自分はもう一生嘘つきだ。
 
吉川メソッドを裏切ってしまったことはもう変えられない。心を入れ替えようと思っても全然だめ。上手くいかない。
 
頑張るほどに裏切っていたということが前面に出てくるし、頑張ったって、結局裏切っていたんだから意味ないんじゃないかと思った。
 
何をしても無駄ならどうしようもないと思った。

でも、ふと、すべて正直に話せば楽になるんじゃないかと思った。

1時間くらい一人になって考えた。こんなこと言うのは相当な躊躇をした。そのときは、仕事がクビになるとか、先のことは考えられていなかった。
 
ただ、謝りたい。今まで自分が嘘をついていたことを謝っておきたい。そして、言ったらなにか変わるんじゃないかと思った。
 
重い腰を上げて、女性スタッフNさんの元へ向かった。当然Nさんは、僕が重大な告白をしに来たなんて思ってもいない。
 
そして、僕は裏切っていたことを告白した。よく覚えていないが、すごく泣きながら告白した。
 
Nさんがどんな反応をしたかもよく覚えていない。でもNさんがすぐ先生に電話をして、報告していた。そして、電話で僕が裏切っていたことを、先生にも伝えた。


 
(最終回) ♯05 裏切り人生から救ってくれた、吉川メソッド

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